通院中の診療が思いのほかは早く済みました。
このまま店に戻るのは惜しく思い、髪を整えにお馴染みの美容院へ行くことにしました。

たった七~八分の道のりですが、それでも歩行困難な年寄りにはおお仕事です。
でも、この思い付きは、私にもまだ美しくありたいという女性らしい気持があったのだと気分良くして足取りも軽くなったようです。

美容院へ着きますと若くて、人付き合いの好い、情報通の美容師さんが「今日ぐらい佐藤さんがお見えになると思って、お待ちしていました」と、愛想よく迎え、とっておきのニュースとして「本好きの佐藤さんに打って付けの映画《マイ・ブックショップ》が近くの映画館で上映しているからぜひに!」と解説付きのパンフレットまで添えてのご推薦。

これでは、行かなくてはなるまいと、久しく外出を控えていた私ですが、早速次の日、くしくも、平成最後の日曜日に当たる二十六日。映画館へ出かけました。

マイ・ブックショップ

映画のストーリーは一九五九年、イギリス東部の海辺の小さな町。
書店が一軒もなかったこの町に、周囲の反対にあいながらも読書の楽しみを広めたいという願いを胸に、
今は亡き夫の夢だった書店を開店した一人の女性の物語です。
音楽やセット風景の美しさ、それと共にシビアな現実と孤独に戦う主人公のひたむきな勇気と「本」への情熱などが、じわじわと素適な雰囲気と共に伝わり、 久しぶりに感動で胸が熱くなる思いでした。まさに「映画の魅力の再発見」でした。

明日から新しい令和の時代になり、ますます、IT(情報技術)やAI(人工頭脳)の発達も著しくなり時代は大きく変化することでしょう。

映画の主人公のように若くない私は、残るわずかな命の「今」を大切に、自分らしく、これまで身に付けてきた視野で物事を見つめ、ギャラリーのオーナーとして小さくても向上心を持って、前向きに自分のできることを微力でも積み重ねていくことが、 幸せの再発見にながるかもしれないと思うのでした。